ある寒い日に
最近いっきなり寒くなってきた。マジでシャレになってねー。
でもそんな寒がりのオレのために、毅がコタツを買ってくれた。こりゃー極楽だぜ。
それ以降1日中、トイレにいくのも億劫なほど、オレはコタツの中にいる。
大抵のことはこのままでも結構事足りるモンだぜ。
そのコタツに入り、オレと毅は向かい合って雑誌を読んでいた。
今日は毅のたまの休日。どこかへ出かけようかという毅の申し出は、オレが却下した。
だって寒いもんよ。いくら車っつったって、寒いことには変りねーじゃねえか。
そろそろ雑誌にも飽きてきたオレは、チラリと毅の方を盗み見た。
毅はめちゃマジな顔して、雑誌を読みふけっている。
その顔が何かすげーカッコ良く見えた。つーか読んでんのは、GTRが載ってるからって、オレが買っといてやった雑誌なんだけど。
真剣に見てるその眼がイイ…。ページめくってるその指がイイ…。
あ、やべっ…。何かモーレツにシタくなってきた…。
でもどーすっかな。毅は雑誌に夢中だしよ…。
そぉだ。ちょっとチョッカイかけてみるかな…。
思い立ったオレは、早速コタツの中でゴソゴソと、毅の足に自分の足を絡めた。
そのままツンツンと足の先で、毅の股間をくすぐる。
毅の眉が少しだけ微かな反応を見せた。
毅がチラッとこちらを見る前に、オレは読んでもいない雑誌に視線を戻し、そ知らぬ風を装う。
足の先に、毅のモノが少しづつ立ち上がっていくのがわかった。
ジーンズ越しにつま先で、形をなぞって行く。
「慎吾…」
咎めるような、毅の声。
「…何だよ」
雑誌から目を離さずに、すげなく応える。でも足の動きは止めてないけどな。
ふうっ…と呆れたように毅がため息をついた。
毅が立ち上がり、こちらに近づいてくる。
ふふん。いー感じだぜ。その気になったか?毅…。
毅が俺を足の間に入れるようにして、後ろから抱きしめてくる。
背中に硬くなった毅の熱いモノが当たった。
すっかりその気じゃん?でもオレはその気じゃねぇってとこを見せないとな…。
いくらスレたオレとはいえ、やっぱりその辺はこだわりがある。
自分から抱いてくれなんて、口が裂けても言いたくない。
あくまでも、コイツがオレを抱きたいから、オレ様は仕方なく相手をしてやるんだってトコを見せてやらないと…。
「…慎吾」
首筋に毅の熱い息がかかる。
ああゾクゾクするぜ…。
「だから何だって…」
オレは雑誌を読んでるんだぜ?毅…。
カリッと歯を立て、耳に舌を這わされる。ぬめっと湿ったその感触…。
んんッ…。
オレは息を詰めて、それに耐えた。でもまだまだ余裕だぜ…。
毅の手がトレーナーをたくし上げ、中に入り込む。ヒンヤリと冷たい毅の手。それが自在にオレの肌の上を撫で回す。
くすぐってぇ…。
オレの体温で温まり、湿り気を帯びてきた毅の手は、そのままオレの乳首をかすめ、指の腹でそれをこね回し始める。
捏ねたり摘んだり、引っかいたり。オレは毅のされるがままだ。
はぁっ…。
息が上がってきた…。声…出ちまうかも……。
コタツ机の上に置いた雑誌がズルリと滑り落ちる。
クスッと笑いを噛み殺したような、毅の声が聞こえた。
ちくしょー…。耐えてみせるぜ…。
…でも。ヤツの手がオレのジーンズのジッパーを下げ、中に入り込んでくるに至って、
オレは不覚にも声を漏らしてしまった。
「…あ…んんッ」
慌てて手で押さえ、取り繕ったが、毅が笑っているのが、その肩の揺れる振動で伝わってきた。
「…慎吾。何、我慢してんだ?」
笑いを含んだ毅の声。
「何の…ことだよ…。つーか…この手はっ…何なん…だよっ?」
自分でもわかるくらいに上擦った声。バレバレだけど、仕方ない。
何が何でも毅の方から、シタいって言わせたい。
「何って…。ずるいな。お前は…」
そう言いながらも、毅は手を緩めない。
トランクスの中からすっかり顔を出したオレのモノをゆっくり上下に扱き上げる。
あっ…ソコッ…気持ちイイ…。
もうダメだ…押さえらんねー。
「ああ…んッ…んはぁ…」
声…出ちまうよぉ…。
裏スジのくびれたトコ…。ソコッ弱ぇーんだよ。ああっ…。
ダメだ…。何か違うこと考えよう…。そうだ。この体勢。何かに似てるな…。
そうだ!二人羽織り!そうそう…。
あ…ダメだ。そんなんじゃ…全っ然効果ない。
ああっ…オレ。ソコもダメ。昔ガキん頃にチャックに挟んだトコ…。
皮膚が薄くなってんだか、何なんだか、わかんねーけど。異常に感じんだよ…。
オレがソコ弱ぇーの知ってんのは、オメーだけだぜ。毅ぃ…。
「はぁッ…う…んッ」
もうオレの口からは誤魔化せない喘ぎが漏れていた。
コタツ布団の下から、オレの先走りがクチョクチョとやらしー音立ててるの聞こえてるし…。
狭いジーンズの中にまで、手は伸びて、ときどきオレの袋とか後ろの穴とかにまで、毅の指が触れる。狭くて上手く動かない指がもどかしい。
でも毅のヤツ。ここまでやっといて、何で言わねーんだよ。言えよぉ…。
オレ。もう我慢できねーよ。
「毅ッ…オメー…何か…言うことあんだろっ」
後ろの毅の方へ、身体を捩り、睨みを効かせる。って言っても効いてるかわかんねーけど。
多分、今オレの目、潤んでるだろーし…。
「ん?そうか?何だろうな…」
すっとぼけやがって…!ちくしょー!
オメーだって息荒れーぞ…。
あッ…イイッ。もう出ちまうよ…。
でもヤダ。ココで出したら、ぜってーコタツん中イカ臭くなる…。
「毅ぃっ…。やぁっ…もッ…」
「イキたくねぇのか?」
思わず手を掴んだオレに毅が聞いてくる。
「あっ…ココ…じゃ…ヤダッ」
でももう限界だ…。あ…もっ出るッ…。
え…あ…。
…と思った瞬間に、毅が根元をギュッと押さえた。痛みに頂点まで来てた高ぶりが少し、収まった。
「じゃあ…向こう。行くか?」
そう言って、わざとみたいに、つーか絶対わざとだと思うけど、耳元で息を吹きかけるようにして毅が囁く。
でもオレは思わず、コクコクと首を縦に振っていた。
「あああッたけ…しぃ…」
抱え上げられ、ベッドに移動した後、オレは続行された手での愛撫に加え、口でも刺激されてあっけなくイっちまった。
毅がゴクッと喉を鳴らして、オレのを飲み込む。
ちくしょー。あんなに頑張ったのに…。
でもって、毅はまだ言わねー…。
あっ…そんなトコ…。
毅の舌がオレの×××を舐めてる…。熱くて湿った毅の舌が、オレのソコをこじ開けるようにして、刺激する。
「やめろ…よぉっ…。そんなトコ…。舐めんな…よっ…汚ねー」
でもソコで感じることに慣れちまってるオレの身体は、そんなことされたらたまんねーよ。
すぐにほころびて、毅の舌が中に入り込む。内側の敏感なトコを舐め回されてる感触に理性なんか吹っ飛びそうになる。裏返されて、四つん這いになって、後ろ舐められてるなんて、恥ずかしくて、普段だったら考えられないような屈辱なのに、それが何か快感だなんて…信じられない。
「あっ…あ…んッ」
舌と指…。
毅の…舌と指…。
それが今オレの中で動いてる。そう思うだけで、すげー感じちまう。
もう…いいぜ。諦めた。
もっとして欲しくて、して欲しくて。オレ。おかしくなりそうだ…。
ソコがヒクヒクいってるのが、自分でもわかる。
それも気持ちイイけど、もっと熱くて硬くて、もっとギュッと締め付けられるモノが欲しい。
「あ…たけしぃ…」
ねだるようなオレの声。すげーそんな自分が嫌なのに…。
こんなオレ。自分じゃない気がするのに…。
でも止められねー。
「慎吾…。どうした?」
笑いを含んだ、でもちょっと切羽詰ったような、毅の声。
毅だって、感じてるくせに…。オレに言わせたがる…。
だから、最初くらいオメーから言えよって気になるんだ。
どーせオレ。言わされんだからよ…。いいじゃねーか。最初くらい…。
「もう…入れて…くれよっ…」
いつも通りのセリフ。はき捨てるように口に出す。
すげー恥ずかしいけど、でもそれを言ったら、すげー熱くて硬い毅のが入ってきて、オレはどーせ何にもわかんなくなる。だから恥ずかしいけど、いつもオレはそれを言う。
…なのに、今日は違った。
「何を…?」
意地悪な毅の声に、耳を疑った。
どこまで言わすんだよ…。そんなの言えねーよ…。そんな恥ずいこと…。
「何をどこに入れて欲しいんだ?はっきり言えよ。慎吾…」
言えねーって!考えるだけで、顔が熱くなる。
「はっきり言わないと、そのままだぜ?」
そう言いながら、毅がオレの前をゆっくりと扱いた。
オメーだってギリギリのくせにっ…。
でもこのままなんて耐えらんねー。
あ…前…、超気持ちイイ。けどそれじゃイけねぇ。
コイツ普段はフツーを気取ってるけど、ぜってーサドッ気あるぜ…。
ああ…。たまんねぇよ…。入れて欲しくて、後ろが疼いてる。
濡らされたソコから、毅の唾液だかオレの何だかわかんねーモンが、内腿を滴り落ちる。
「毅のっ…毅のを、オレの後ろに入れてくれっ…」
言っちまった…。もうダメだ。恥ずかしくて死にそうだ…。
顔も耳も。何だか身体全体が熱くなってる。
「俺の何?慎吾…?」
マジかよ…。まだ許してくんねーのかよ?
何かでも、言わされんのが恥ずかしくて、それが腰にキてるオレって…。
「毅のデカくて、熱い、ソレだよ…っ」
言いながら、何か涙出てきた…。
ジワリと涙の滲んだ目で、毅の方を振り返り、そっと毅のモノを掴む。
もう許してくれよぉ…。
目で必死に訴えてみた。
だって毅だって、ギリギリな顔してんじゃねぇか。
すげー視線が熱くて…。オレ。もうたまんねーよ。
毅は満足げに微笑み、そんなオレにキスをくれた。
待たされていたオレのソコに熱いモノを押し当て、ゆっくりと腰を進めてくる。
「はぁっ…くっ…」
オレのソコは浅ましくも、毅のソレが入ってきた途端に、待ちわびたようにいやらしく蠢いて、抵抗もなく毅を包み込む。
ああ…毅ので…オレん中、一杯だ…。
「くっんんっ…あっ…イイっ…ああんっ…」
もうどんな声出てんのかわかんねーよ…。何にもわかんねぇ…。
毅のデカいアレで内側が擦られて、ただもう気持ちイイ…。
自分の腰がもっと強い快楽を求めて、グラグラと動き出す。
「あっ…や…だっ」
腕を取られ、向かい合わせに毅の上に座らされる。オレがこれ嫌いなの知ってるくせに…。
自分でも動かなきゃいけないし、深く入るから気持ち良すぎて、何が何だかわかんねーうちにすげー自分で腰振って、すげー声出して、喘ぎまくっちまう。
「やっ…ああっ…んっ」
雁高の毅のモノがオレのイイトコロを引っかくようにして、刺激する。
すげーイイけど、でもこの体勢じゃ思いっきりイけねぇよ…。
もっとめちゃめちゃに攻めてくれよぉ…。
「たけ…しぃ…もっ…イき…たいっ」
枯れ始めた声で、途切れ途切れに訴えた。それは…通じたみたいだ…。
そのままオレを後ろに倒して、オレの細いそれとは違う、
毅の逞しい身体がオレを組み敷いた。
毅の男くさい顔が、少しだけ歪んでる。
顰められた眉。
オレに欲情して熱くなった眼の色…。
「慎吾…」って熱っぽくオレを呼ぶ、低くて甘い声…。
「ああっ…イイっ…た…けしぃっ」
腰を掴まれ、ガクガクと揺さぶるようにして、激しく突き上げられる。
オレの身体を知り尽くした毅が、オレのイイトコロを執拗に攻める。
すげっイイっ…。もっ…わかんねぇよ。毅…。
ソコッ……当たるよぉ…毅っ…。
「たけ…しっ…もッ…イくッ…あッ…」
毅の肩に指が食い込んだ。足がピクピク痙攣し始める。
気持ちヨくて、ヨくて…。たまんねーよ。毅ぃ…っ。
あ、目の前、白くなってきた…。
「あああッ…」
「…くぅっ…慎吾っ」
最後に毅が低く、オレの名前を呼んで…。中に熱いものがぶちまけられて…。
オレが覚えてるのはそこまでだった…。
目が覚めたら、隣でジーンズだけはいた毅が、オレに背中を見せたまま、
煙草を吸っていた。
「おい。毅!オメーふざけんなよ!」
すげー気持ち良かったけど。でも納得いかねー。
大体結局毅はシタいとも何とも言ってねーし。
オレだけ言わされて。その上終わった後は背を向けてるだぁ?
それって…。どういうことだよ!?
「何だ?」
でも怒ってる俺に、優しく笑って毅が振り向く。
そしてクシャッとオレの髪を撫でて、唇に軽いキスを落とした。
「好きだぜ…慎吾」
視線を真っ直ぐに合わせ、毅が言った。
あ…。何か嬉しい…かも。
怒ってたのが、何でかわかんねーとか思っちまう。
「オメーが勝手にシ始めたんだからな!そこんとこよっく覚えとけ!」
それでもオレの口から出るのは、こんな言葉。
毅は全然気にしてない風に、笑いながら言った。
「はいはい。わかってるよ」
ごちそーさんです。そう言って毅はもう一度優しいキスをくれた。
まあ…今日のトコは許してやるか…。
ああマジ寒い。ここからコタツまで移動すんのが既に嫌だぜ…。
でもちょっと暖まった…かな…。
END
…ってゆーかマジでヤッてるだけ…(汗)
それなのに長い×2〜。しかもちょっとさ○っぽい?
ま、所詮雪江の書くモンですから、こんなもんでしょう(笑)