愛のカタチ2 シッポ装着編(笑)
「…なぁったけ…しっ…も…イキ…てぇ」
「ダメだ」
慎吾の媚びを含んだ、哀願するような声にも、冷たく耳を貸さず、
慎吾のすでに蕩けきった秘部を、さらに執拗に掻き混ぜ、擦りあげる。
グチグチと卑猥な音が響き、慎吾の腰は淫らに揺れていた。
それでも腕を拘束され、うつ伏せにベッドに固定されている慎吾には、
どうすることも出来ないのだ。
汗と互いに何度も放った体液に、妖しく光る肢体。
腕を可愛らしい毛皮に包まれた手錠で括り付けられ、
涙と唾液に塗れた、愛しの恋人の、その顔の上には、
手錠とお揃いの耳がちょこんと乗っている。
「なぁ慎吾。どうして欲しいんだ…?」
意地悪いサディストのような俺の言葉。
慎吾は下唇をギュッと噛み締め、
恥ずかしさと口惜しさの入り混じった眼で、俺を見上げた。
ああ、たまんねぇ…。
口元はだらしなく開かれ、欲に潤んで。
それでも俺をねめつけることを忘れない。
こういうのを、征服欲っていうんだろうか。
意地っ張りで、天邪鬼で、負けん気の強い慎吾を好きだと思う一方で、
そんな慎吾を組み伏せ、思いのままにしてみたいと思ってしまう。
「ゆ…びじゃ…イケ…ねぇっよ…」
これから俺がすることを知らない慎吾は、
目を伏せ顔を赤くしながら、拗ねたように言った。
素直に入れてくれとは言わない慎吾が可愛くて…。
可愛くて、可愛くて、もっと泣かせたくなるのだ。
くちゅ…。
ゆっくりとその存在を誇示するように引き抜くと、節くれ立った俺の指を、
みっちりくわえ込んでいたソコが、微かな音を立てた。
「…じゃあ指じゃねぇモノ、挿れてやる…」
耳たぶを舐めながら囁き、俺が入るのを待ちわび、
期待にヒクつくソコに例のモノを押し当てる。
「ひっ…」
一瞬、安堵の息を漏らした慎吾は、俺のモノとは違う、
無機質な感触に、悲鳴を上げ、背を反せた。
ちょっと力を加えるだけで、いとも簡単に慎吾の中に飲み込まれていく、
鮮やかなピンク色の異物。
可愛らしい外見に似合わず、確かな質量を持ったソレが、慎吾の中に収まっていく。
「…なっ、たけしっ…」
そのまま限界までスイッチを入れると、腰を高く上げた慎吾の太腿が、
堪えるようにふるふると震えた。
「うっ……んうっ…」
息を詰めるような喘ぎと、動き続ける機械の音が俺に痺れに似た感覚を起こさせる。
内部で蠢くモノに翻弄され、感じているということを認めたくないのだろう。
慎吾はギュッと目を閉じ、シーツを握り締め、必死に声を殺していた。
赤く染まった目の端に薄く涙が滲む。
そんな慎吾を見て、俺は股間を膨らませ、荒い息を吐いた。
「っ…ぁ…見て…じゃ…ねぇっ…よっ……」
身体を離し、上からじっと見下ろす俺の視線に、慎吾が身を捩らせる。
だが言葉とは逆に硬く膨らんだ慎吾のモノからは、
絶えずホトホトと溢れる透明の液が、
長い糸を引いて、シーツに跡を残していた。
ゆらゆらと猥らに揺れるふさふさのシッポ。
慎吾が熱い息を吐くたびに、動く耳。
そのいやらしさに、目の前が真っ白になる。
「…やめっ…あぁっ」
揺れ続けるものの根元の、充血し赤くぬめった粘膜を、舌で嬲ると、
慎吾が切羽詰った、切ない声をあげた。
普段の慎吾からは考えられないような、掠れて艶っぽい声。
もっと鳴かせたい、もっと聞きたい…。
「なぁ…慎吾。やらしくて…すげー可愛いぜ…」
耳元で囁き、シーツに這った慎吾に覆い被さる。
汗で張り付いた髪を、唇で剥がしてやりながら、舌で項を擽った。
「…ん…あっ…」
火照った慎吾の身体は、それにすら過敏な反応を返してくる。
「慎吾…気持ちイイんだろ…。イッていいんだぜ?」
「あぁっ…あっ…」
前に手を添え、媚液に濡れたモノが、チュッチュッと音を立てるのを、
わざと聞かせるように強引に扱く。
慎吾の中の振動が、シッポに密着した俺のモノを擽って、気持ちよくてたまらなかった。
煽られ、追い立てるように慎吾を快楽の淵に引きずり込んでいく。
「あ…あっ…た…けっ…あああっ」
慎吾が背を強張らせ、声を上げるのと同時に、
俺の手の中に何度目かの生温かい粘液が溢れ出た。
「…あっ……やっ…」
俺が深く内部に収まったソレのスイッチを切り、
大きく出し入れしてやると、合わせるように腰が回る。
極度の快感に、興奮した慎吾には、もう止められないのだろう。
わざと感じる場所を外したそのモノの動きに、再び首を擡げ、感じていながらも、
登りつめられない苦しさに、慎吾の理性が飛び始める。
「…んっ…もっ…い…ぁっ…たけ…しぃ…」
舌足らずに俺の名を叫ぶ。
「もっ…抜い…くれ…っ」
「慎吾っ…どうして欲しい?」
俺は息の上がった低い声で、もう一度それを尋ねる。
そう言う俺自身も、慎吾の痴態に、先走りを滴らせ、熱くて柔らかい、
慎吾の内部に入るのを待ちわびている。
「た…たけ…し…んああっ」
薄い唇が俺の名前の形に開かれるのを見ると、もう我慢は出来なかった。
慎吾が言い終わらないうちに、今となっては邪魔なモノを、
乱暴に引き抜き、慎吾の中に押し入る。
細い腰で、何の抵抗もなく受け入れた慎吾が、愛しくてたまらない。
「はぁっ…たけっ…いっ」
後ろから抱きしめ、首筋に何度もキスを落とし、思う存分に腰を振るう。
こじるように大きく回すと、慎吾は身をくねらせて悶える。
ああ、ああ…。
気持ちよくてたまんねぇよ…。
「慎吾っ…しんごっ…」
「んっ…あ…はぁっ」
熱くて狭いソコを狂ったように穿ち、肩口をキツく吸い上げると、
慎吾はたまらないくらいに締めつけてくきた。
何度も何度も慎吾のイイところを突き上げ、胸の突起を嬲り、
前を擦りたて、慎吾を追い詰める。
「あっ…た…けしぃっ…もっ…ゆっく…り…」
激しい律動に揺さぶられ、限界を超えた慎吾が涙を滲ませて訴えた。
「もっ…ま…たっ…イッち…ま…う…よぉっ」
「いいぜ…慎吾っ…」
俺も後を追いかけるように、頂上へと駆け上る。
ヨクてヨクて、止めることなんて出来ない。
「や…あっ、はああっ…」
「くっ…うっ…」
慎吾が足の指まで痙攣させ、白濁を撒き散らす。
その甘い悲鳴を心地よく聞きながら、俺は息を吐き、
欲望の証を慎吾の中に注ぎ込んだ。
*****
「このっ…変態ヤローっ!!」
手錠を取ってやった途端に、慎吾に枕を投げつけられる。
「寄んな!触んな!それ以上オレに近づくんじゃねぇーっ!!」
執拗に何度も愛を交わしたせいで、腰に力の入らない慎吾は身体にシーツを巻きつけ、
ベッドの上から俺を睨みつける。
「変態はひでぇだろ」
いや自分でも、そう思わないでもないが…。
でも付けると言ったのは慎吾だしな。
「誰があそこまでやっていいっつったよ!?」
顔を真っ赤にして怒っている慎吾に、何を言ってもムダなのは、経験則で知っている。
しかも今回、自分の方が悪いことは承知していた。
そうしてしまうだろうことは、自分で薄々わかってはいたが、確かにやりすぎたかもしれない。
「悪ぃ…。けど、慎吾だって自分でつけるって言ったんだろ…」
「あれはっ…」
慎吾が言いかけて口ごもる。
そう。実は気になってはいた。
どうして慎吾がすんなりネコ耳カチューシャなんぞをつけてくれたのか。
「あれは、何だ?」
プイッと横を向いて、口を尖らす慎吾が可愛くて、ついつい側に寄ってしまう。
「そっ、そこから動くなっ…」
「あ、すまん。…で?」
なおも問い詰める。
「あれは…。お前が…」
さっきのイキオイはどこへやら、急に慎吾の声のトーンが低くなった。
「俺が?」
「あんまり必死なカオしてっからだよ!!あんなん、オレ似合うわけねぇのに…」
怒った顔の慎吾の目に、ジワリと浮かんでくる涙。
「毅、悪趣味だ…。オレんこと笑いてぇのかよ!?」
その言葉に、慎吾が本気で傷ついてたことがわかって、俺は後悔で一杯になった。
けど誤解なんだ…!
「そんなんじゃねぇよ!!ただ…その…」
なんと言って説明してよいのやら、検討もつかない。
俺はもちろん大真面目に慎吾に似合うと思っていた上に、
プライドの高い慎吾を羞恥に狂わせ、俺を求める言葉を吐かせる。
それは普通のSEXでは味わえない、何とも表現しがたい喜びだった。
愛しくて愛しくて…。
だから苛めたくなる。
苛めて、苛めて、最後に求めるのは俺であって欲しい。
とてつもなく傍迷惑な俺のワガママな欲望。
そんなことを言って、慎吾に嫌がられないという保障は無い。
…というより、間違いなく呆れて、挙句の果てに俺から離れていってしまうかもしれない。
それは嫌だ。
でもそうしたいと思ってしまう自分が確かにいる。
何しろ、こういうことは初めてじゃないのだ。
前は酔っていたから、というのが言い訳になった。けど今回は?
そしてネコ耳ではないにしろ、また何かやらかしてしまうかもしれない。
「慎吾…。俺…。やっぱSかもしんねぇ…」
考えて過ぎて、グルグルになった俺の口から飛び出したのは、
自分でもどうかと思うような、訳のわからないセリフ。
「はぁー??」
当たり前だが、慎吾も意味がわからないという顔をしている。
「けど。好きだ…慎吾。お前を笑いたいなんて思ったことねぇよ。
あれはほんとに似合うと思ったんだ。というか似合ってた。マジで可愛いかった。
俺が正気失うほど可愛いかった」
近寄るなと言われたのも忘れて、俺は慎吾を抱きしめた。
「バカかよ…」
慎吾は俺の腕の中で俯き、ぽつりと言った。
前髪の隙間から窺ったその顔は、相変わらず真っ赤だったけれど、
それはもう怒りのせいではないようだった。
「…もぉ、いい。タバコくれ毅」
ふぅ…と息を大きく吐き出し、脱力したように慎吾が言う。
「あーあ。オレなんでこんなヤツ好きになっちまったんだろ…。
変態な上にSかよ…最悪だぜ…」
憎まれ口の中に混じる、『好き』と言う言葉が、慎吾なりの答え。
勘のいい慎吾のことだ、俺の訳のわからない言葉も理解してくれたんだろう。
嫌われてしまうかもしれないと思っていた、俺には、間違いなく最高の答えだった。
「慎吾っー!!」
キスをしようとした俺を慎吾が、邪険に振り払う。
「調子乗んな!それとこれとは別だからな!
詫びのかわりにしばらくコキ使ってやるから、覚悟しとけ!」
しばらくって一体どれくらいなんだろう…。
慎吾の『コキ使う』が生半可じゃないのは、身に沁みている。
俺の休みはしばらく無いと見たほうが良いようだった…。
ははは…。もう何も言えません…。
ウチの毅はヘタレSってコトで許してください〜(汗)
しかし今回、私ってS?と不安を抱いてしまった。
この毅に引くことも無く共感出来ちゃったアナタも、もしかしたら…(笑)